今日は私が2021年11月に実施された2級管工事施工管理技士試験に2か月間の勉強で挑み、一発合格した具体的な方法をお伝えします。
ちなみに私は現場でバリバリ配管工事をやっているような人間ではなく、普段は建設会社で営業職に従事してます。いまだに現場では知らない用語が飛び交っており、先輩や上司に質問して怒られたりしています(笑)
そんな私が短期間で合格した体験をありのままをリアルに綴りますので、基本的にはここに書いてあることを真似していただければ短期間での合格は狙えると思います。
ちなみに合格の証拠として、合格証のコピーを載せておきます。
勿体ぶっても仕方ないので、何をやったかを目次に記していきます。
まずは過去問集入手!
どの試験もそうですが、まず最初にやるべきは情報収集です。敵を知らなければ勝てるはずがないからです。
過去問は最初に準備しましょう。ネットでも過去問が出回っているので無料で準備することは可能だと思いますが、できるだけ製本されたものを手元に準備することをオススメします。書き込みできた方が良いので、ネット上の過去問を使用する場合でも印刷してから使いましょう。
私自身勉強をしていて強く感じたのですが、『実務にさほど精通していなくても、過去問さえマスターしておけば合格できる試験』です。
ただ(特に学科試験は、)同じようなパターンの問題が毎年出題されているため、そのパターンさえ覚えておけば合格点(60点)は上回ることができます。実務的な資格試験であるため、「いやいや、実務に詳しくなきゃ受からんでしょ」と思われる方もいると思いますが、そんなことはありません。私が実証済みですw
それに建設業系の資格は、中小企業の経理や事務の女性がサクッと一発合格するのが珍しくありませんよね?しかも現場で実務をバリバリこなしている男性を差し置いて、ですw
これは彼女たちが優秀だからというよりも、単純にこれらの資格試験を「ただの試験勉強」だと割り切って過去問のパターンを暗記しているからだと思います。
余談ですが、今これを読んで下さっているあなたはきっと運転免許の学科試験を受けたことがあると思います。そのときに、どんな勉強をされましたか?
恐らく過去問や予想問題をとにかく解きまくって、合格点である90点を目指したと思います。
道路交通法の法律書で勉強をした方は一人もいませんよね?w
2級管工事施工管理技士試験も運転免許試験と基本的には対策の仕方は同じで大丈夫です。
運転免許試験は「運転する前にこれぐらいのことは知っておいてね」という知識を問う試験だとすれば、管工事試験は「施工管理者として現場に出る前にこれぐらいのことは知っておいてね」という知識を問う試験なはずです。
何も最初から専門家レベルの知識は求められていないわけです。
過去問は、「最低限これだけは知っておいてね」という問題をわざわざ見せてくれているので、
これを利用しない手はありません。
というわけで、前置きが長くなったのですが、とにかく過去問が命です!
まずは過去問を準備しましょう。
私が使用した過去問集はコレです!
A4サイズで大きめの本ですが、解説が詳しく書いてあり余白も多かったので使いやすかったです。
実地試験の過去問も載っているので、対策はこれ1冊で充分と言えます。
ただし、管工事試験の過去問集は他にもバリエーションが豊富なので、書店でいくつか手に取ってみて、自分に合いそうなものを選ぶのが良いかもしれません。
問題によっては解説を読んでもいまいちピンと来ない箇所もあり、そんなときはネットやYouTubeで解説や関連動画がないかを検索していました。
自分が間違えた箇所や覚え方はガンガン書き込みましょう。
過去3年分の正解肢だけを読む。
さて過去問が揃ったら早速勉強!といきたいところですが、いざ過去問を見てみると問題のボリュームと用語のワケ分からなさにやる気をなくすと思いますw
かくいう私がそうだったので、気持ちが良く分かります。
なんせ学科試験だけでも1回分の問題が計52問。制限時間2時間のボリュームなので、
1問目から選択肢1~4×52問=208の選択肢。煩悩の数より多いです。。。
そこでオススメなのがズバリ『正解肢だけを読む』ことから勉強を始めることです。
つまり最初から答えを見てしまうという、一見邪道なやり方をオススメします。
例えば1問目の正解が②番の選択肢であれば、②番の選択肢だけを読みます。
そして、②のどこが間違っているのか、解説を読みます。
※ちなみに管工事試験の学科はほとんどが”誤っているものを選べ”という問題です。
そのため、過去問でどのような選択肢が”誤り”となっているのか、受験者をどうやって引っ掛けようとしているかを理解しながら読んでいきます。
これをまずは1年分(52問)やってみてください。
その際の注意点なのですが、最初から全問を100%理解しようとしないことです。
さっきは「理解しながら読め」と言っておいて、一見矛盾していますが、とても大事なことです。
どの年度もそうなのですが、いわゆる”変な問題”というのが毎年一定数出題されています。
当然国家試験なので、簡単にしすぎて合格率が8~9割もいってしまうと、試験内容そのものの構成が疑われてしまうので、難易度は毎年上手く同程度になるように工夫されているようです。
ですので、特に勉強を始めたばかりの時期は”変な問題”を理解するために30分も1時間も悩むより、一旦飛ばして他の問題に移る潔さも必要です。
時間は限られていますし、1時間唸って正解した変な問題も、1秒で正解した超簡単な問題も同じ1点の価値です。
「トータルで合格点を取れれば良い」という考えを常に持ちましょう。
過去3年分の正解肢を音読で覚える。(ボイスレコーダー活用)
自慢ではないのですが、管工事試験の対策のために机に向かった時間というのは試験前2か月間の日曜祝日にそれぞれ1時間ほどと、平日夜たまに20分程度机に向かうかという感じでした。(晩酌してしまった日は当然勉強できませんでしたw)
じゃあ、合格するための勉強時間はどうやって確保していたのかというと、私が勉強時間の大部分を割いたのが毎日の会社までの往復の通勤時間です。片道が車で約40分ですので、月~土までの毎日約1時間20分が勉強に使えました。
※コスパ最強のボイスレコーダー(ボイレコ)↓
私は勉強する時期には、普段から彼女に「ブツブツ話すけど気にしないでね」と言ってありますw
それを言う事で勉強を応援してくれますし、家事も手伝わされなくて済みます(?)
ところで何故音読が良いかですが、聴覚と視覚を同時に刺激できるからです。
学生時代に先生から「なるべく五感を刺激して勉強したら良いぞ!だから音読がいいんだ」と聞いたことがあります。
読むだけだと、視覚には残りますが、案外忘れやすいものです。そこで聴覚でも記憶に働きかければ、より勉強の効果が期待できます。(眠くなりにくいというメリットもあります)
ぜひぜひ活用してみてください。ちなみにそれほど高価なものではなく、私が使っているものが4年前ぐらいに4000円ほどで買ったものです。リサイクルショップやメルカリでも手に入ると思いますので、半信半疑な方は安いもので試してみるのも良いかもしれません。
ここまでを2週間を目安に終わらせれば順調なペースだと思います!
どうでもいい話ですが、「五感を刺激する」と言っても、味覚と嗅覚を暗記に使う人っているのでしょうか?w
他の年度の過去問に挑戦!間違えたところをノートにメモ、ボイレコへ。
③までを実践していくと、3年分の過去問の中にも同じパターンの引っ掛け方や似たような問題が出ていることに気づくと思います。
ただし、まだまだ自信が持てないはずです。なんせ正解肢しか読んでいないのですから、とても過去問を解けるようなイメージが浮かばないと思います。
そこで、他の年度の過去問にぜひチャレンジしてみてください。
今度は答えを見ずに解いてみるのです。ただし52問は多いので10問ずつぐらいで区切って解きましょう。
解いてみたらあることに気づくはずです。
そう、「案外解けるじゃん!」と実感すると思います。
以前書いた「浄化槽設備士に3か月で合格した方法」の記事でも書きましたが、そのときもまったく同じやり方で、まったく同じ状況になりました。③までを実践することで5割(良いときは6割)ぐらいは正解できるようになりました。
ただし、まだまだ半分ぐらいは間違えますので、「どこを間違えたのか」、「どう間違えたのか」をボイレコやノートに残して通勤時間やスキマ時間で繰り返し聞く(読む)ようにしましょう。
ここまでで前半1か月終了という感じでした。
正解の”番号”を覚えるのはやめましょう。つまり内容を理解せず、「この問題はたしか②が正解だったな」と”番号”で暗記してしまうやり方です。これはまったく意味がありませんし勉強した気になってしまうので危険です。あくまで「最低限の内容は理解しなきゃ受からない」ということは忘れないように気を付けましょう。そのため問題を解くときの番号の記入はルーズリーフや裏紙に書いて、毎回違うものを使いましょう。
ひらすら過去問を解く。過去5年分で毎回70点以上取れるまで繰り返す。
過去3年分の過去問ですべて70点以上取れるようになったら、いよいよ他の年度の過去問に挑戦します。
2時間計って、本番さながらの緊張感で静かな中問題に集中するのです!!!
・・・とまぁ、こんなことが言えたらカッコイイのですが、私はそこまでできませんでしたw
建設業に勤めておられる方なら分かると思いますが、土日といっても現場が動いていれば仕事関係の連絡が入ることもありますし、家庭のある方ならお子さんが「パパ~」と甘えてくるかもしれません。。
試験当日でもない限り2時間以上の時間を確保することはそう簡単なことではありません。
ですので私は、ここでも10問ずつに区切って問題を解くようにしていました。
10問ぐらいであれば長くても30分弱ぐらいで解き終わります。
10問ごとに答え合わせをすれば勉強のテンポも良く、「ハイ間違い!ボイレコ!ノート!」と潔くテキパキと取り組めます。
おまけにここまで勉強が進んでいれば、解くスピードが速くなっていることに気づくはずです。
私の場合は勉強をスタートさせたときの倍ぐらいのスピードでサクサク問題が解けるようになっていました。
各試験で70点以上取れるようになれば合格は固いでしょう。
実地試験対策は役者になったつもりでセリフ暗記!
実地試験は経験記述が出題されます。
これは毎年同じ形式で出題されているものなので、何を書くかを決めておかないと本番でかなり苦労します。
特に私のように現場経験がさほどない方は、書く内容をバッチリ固めておいて、本番ではそれを機械的に書くだけの状態にしておくべきです。本番で「えっとー・・・」と思い出しながら構成を考えて書くのは本当に大変ですし、時間切れになる可能性大です。
私は経験記述は、職場の先輩が過去に書いた内容を参考にしながら自身の現場経験の内容に照らし合わせて書き直したものを役者になったつもりで台本のように覚えましたw
朝起きたときに「工程管理は~・・・、品質管理は~・・・」という感じで一人でぶつぶつ喋っていました。
管工事試験の実地試験は「○○に必要なものを3つ述べよ」みたいなパターン問題が多いので、これらについてもボイスレコーダーに吹き込んで車の中などで繰り返し喋って覚えてました。
ただ実地試験対策の注意点ですが、勉強時間のうち2割ぐらいの時間は実際に答案を”書く”時間を設けていました。なぜなら実地試験は記述試験なので、誤字脱字があれば容赦なく減点されるからです。
もしも1点足りずに不合格となってしまった場合にその原因が漢字の間違いだったらと思うとゾッとしませんか?
せっかくの貴重な時間を費やしているのですから、絶対に合格しましょう。そのために減点される要因やケアレスミスの要因を徹底的に潰すべきです。
またまた余談ですが、私は『竣工』を『峻工』と間違えて覚えていましたw
それぐらい、自身では気づかない誤字脱字というのが意外とあるものです。。
あと、施工経験記述は何を書くかを事前に決めて一字一句間違えずに書けるようにしておきましょう。
現場経験が乏しい(私がそうでした)方は、既に合格している上司や先輩に「こんな感じで書こうと思うのですが」と一度答案を添削してもらってください。私の場合は、近隣の会社に「試験マニア」と呼ばれている先輩がいて、その方に添削してもらいましたw
新傾向は全然新傾向じゃないw
ちなみに私が受験した令和3年度試験から施工管理技士試験が新傾向になる(試験形式が変わる)と言われており、試験前にはどのように変わるかを予想するような動画がYouTube上でたくさんアップされたりもしていました。
予測のしようがなかったので、通常通りの過去問対策のみで臨みました。
結果は大正解。ラスト5問ぐらいの学科試験の出題の仕方が変わっただけ(1問につき、誤っているものを二つ選ぶ問題など)で、まったく心配しなくて良いほどの変化でした。
ちなみに、なんとなく学科試験も実地試験も1問目とか最初の方の問題で難しそうな問題を並べて、途中からは解きやすい問題とか頻出問題を多く出す傾向にある気がします。
これは完全に私の邪推ですが、序盤で”試し受験の人”(会社からの命令でいやいや受験している人等)をビビらせて、戦意喪失させる狙いがあるのではないかと思います。私はあまのじゃくなので、学科試験は後から順に解きましたw
とにかく試験本番は落ち着いて解くことが大事だと思います。
ぜひ頑張ってください!!